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【日経QUICKニュース(NQN) 宮尾克弥】ソニー(6758)は17日、新型ゲーム機「プレイステーション(PS)5」を11月12日に発売すると発表した。通常版の価格は499.99ドル(日本は4万9980円)、ディスクドライブを省いた機種は399.99ドル(同3万9980円)。競合のマイクロソフトも11月に「Xbox」を大幅刷新し、最安値は299ドル(同3万2980円)とPS5を下回る。ソニー株への影響について市場関係者に聞いた。
■発売初日の販売台数に注目
安田秀樹・エース経済研究所シニアアナリスト
同時期発売のXboxを意識した価格設定なのは間違いないが、価格自体は予想通りで妥当な水準だ。17日のソニー株を見ても市場にインパクトを与える内容ではなかった。この価格ではハード単体で大きな利益は出ないだろうが、赤字が出るような設定でもない。PS5による収益はハードではなく、ダウンロードなどによるソフト面にかかっている。
問題は今後の販売動向だ。ソニーはPS5の販売に相当自信を持っているのだろうが、投資家は確信を持てずにいる。ポイントは主力の北米市場で発売初日に販売台数が100万台を超えるかどうかだ。PS4は初日に北米で100万台販売した。出足が好調であれば、株価は上昇基調に転じる可能性が高い。
■価格に「リカーリング」戦略が影響
岩井コスモ証券・西川裕康シニアアナリスト
PS5の価格は1万~1.5万円ほど高い水準を想定していたので、下げてきたなという印象だ。現在、ソニーが進める機器販売にとどまらず、ソフトで継続的に稼ぐ「リカーリング」戦略が影響しているのだろう。ゲームもPS4の成功体験からからハードではなく、利益率の高いソフトで稼ぐ方向に転換したといえる。
この価格設定は成功するのではないか。ゲーム機の初動販売は通常、マニア層が中心だが、この価格ならライト層にも十分売れる。市場では初年度の販売台数を700万~800万台との予想が多いようだが、想定以上に売れる可能性が出てきた。
ライト層中心の任天堂(7974)とはユーザーが重複しない。重要なのはたくさん売れるソフトが出てくるかどうかだ。ゲーム事業を原動力に収益を回復させていけば、ソニー株の1万円到達が見えてきそうだ。