金融庁は24日夜、「つみップ(つみたてNISA Meetup)オンライン」を開催した。「つみップ」はつみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)に関する意見交換会で、投信ブロガーや個人投資家との交流の場として金融庁が随時開催している。前回5月に続き今回もビデオ会議システム「Zoom」を利用して実施し、20~30代の投資初心者を中心に全国から50名程度が集まった。
■つみたてNISA、利用者の約7割が20~40代
イベントは金融庁によるプレゼンテーションからスタート。オンラインの画面で資料をシェアしながら、一般NISAやつみたてNISAの利用状況や「長期・積み立て・分散投資」の有効性などについて解説した。
NISAの利用者を世代別に見ると、一般NISAは約7割が50代以上なのに対し、つみたてNISA利用者は約7割が20~40代。非課税期間が20年と長いつみたてNISAの利用が若い世代を中心に広がってきている。
■竹川氏「資産形成、少額でも継続を」
第二部では、ファイナンシャルジャーナリストの竹川美奈子氏が「20~30代のための家計管理・資産形成」について説明。つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)といった税制優遇制度の活用のほか、ライフイベントに合わせた柔軟な掛け金の変更、年1回の家計の見直しなどを具体的に提案した。そのうえで「資産形成には時間が重要。少額でも続けていくのがいい」などとアドバイスした。
意見交換・質疑応答のコーナーでは、Zoom内のチャットで参加者から質問や意見を受け付けた。「積み立て投資の売却のタイミングはいつか」、「よりコストが安いファンドが出たら乗り換えたほうがよいか」など投資に関する質問が続々と書き込まれ、竹川氏らがひとつずつ丁寧に回答した。
イベントへの感想では「早く投資を(始めなくては)と焦っていたが、まずは将来自分がもらえるお金のことを調べてみることが大事だと気付いた」との声があった。また、20~30代に混じって参加していた60代から「時間を味方に付けることはとても重要だと痛感している。早く行動することが大切」といった意見も寄せられた。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)