三菱UFJ国際投信は18日、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の信託報酬を年0.11330%(税込み)以内から年0.05775%(同)以内に引き下げると発表した。変更は9月8日から。純資産総額(残高)に応じて決まる実質的な信託報酬(8月17日時点の残高を適用した推計)は、年0.05765%(同)になるという。
eMAXIS Slimシリーズの「オルカン」は、世界株式の代表的な指数である「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動するインデックス型(指数連動型)。8月17日時点の残高は1兆3729億円と、国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)で3番目の大きさをほこる。残高1位の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」とともに、三菱UFJ国際投信の主力商品だ。
引き下げた後の上限値である年0.05775%(同)は、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動するインデックス型で業界最安水準に並ぶ。17日時点の最安は、日興アセットマネジメントの「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(全世界株式)」と、野村アセットマネジメントの「はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー)<愛称:Funds-i Basic 全世界株式(オール・カントリー)>」の2本。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」も含め、信託報酬の上限値が最安となる3本はすべて、積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象商品。2024年に始まる新しいNISAの成長投資枠の対象としても届け出られている。
三菱UFJ国際投信は「オルカン」とあわせて、eMAXIS Slimシリーズの「全世界株式(除く日本)」「全世界株式(3地域均等型)」「新興国株式インデックス」の3本の信託報酬も同時に引き下げる。変更後の信託報酬は「全世界株式(除く日本)」と「全世界株式(3地域均等型)」が年0.05775%以内(同)、「新興国株式インデックス」が年0.15180%以内(同)となる。
このうち「全世界株式(除く日本)」はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本)、「新興国株式インデックス」はMSCIエマージング・マーケット・インデックスと連動した運用をめざしており、どちらも変更後の信託報酬は各指数連動のインデックス型(ラップ専用を除く)で業界最安水準となる。