ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントが運用するテクノロジー関連の投資信託は残高増加が続いている。好成績と資金流入がその背景にある。
■今年設定の「nextWIN」、残高2000億円突破
前週末9日は「GSフューチャー・テクノロジー・リーダーズ Bコース(為替ヘッジなし)<愛称:nextWIN>」の純資産総額(残高)が2017億円となり、初めて2000億円を突破した。今年2月25日に当初設定額701億円で運用を始め、残高を積み増してきた。
同ファンドは日本を含む世界の株式のうち、テクノロジーの活用や発展により次世代をけん引すると期待される企業に投資する。販売会社は野村証券1社のみ。8月末時点の最新月次レポートによると、地域別では北米が54.5%、アジア(日本を除く)が23.1%と続く。組み入れ銘柄数は67で、組み入れ1位は人事ソフトの米ワークデイ(WDAY)、2位は米クラウド関連サービス会社のサービスナウ(NOW)、3位はアルゼンチンの電子商取引(EC)大手メルカドリブレ(MELI)だった。
9日時点の基準価額は1万3182円で、新規設定時の1万円から31.82%のプラスとなっている。設定から同日時点までの資金流入額(推計値)は1500億円を超える。為替リスクを低減する「Aコース」の同日時点の残高は934億円(当初設定額256億円)で、2本の残高合計は2951億円となった。
■長寿ファンドの「ネットウィン」も人気が続く
運用実績が20年を超える長寿ファンドも、好成績を背景に人気が続いている。「netWIN GSテクノロジー株式ファンド Aコース(為替ヘッジあり)」の9日の残高は2010億円と、2000億円台に乗せた。1999年11月に運用を始めたこのシリーズは、為替ヘッジをしない「Bコース」(同日時点の残高5997億円)との合計残高が8000億円にのぼる。
同ファンドはテクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式に投資する。8月末時点の最新月次レポートによると、組み入れ銘柄数は39で、組み入れ1位はアップル(AAPL)、2位はマイクロソフト(MSFT)、3位はグーグルの親会社アルファベット(GOOG)だった。
Aコースの9日時点の年初来リターン(分配金再投資ベース)は29.3%のプラス。年初からの資金流入額(推計値)は500億円を超える。