大和アセットマネジメントが運用する「ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン(毎月分配型)<愛称:杏の実>」の純資産総額(残高)が1000億円を割り込んだ。7日時点の残高は962億円。残高1000億円を下回るのは、2005年7月27日以来約19年9カ月ぶりとなる。
「杏の実」は03年6月に設定した、運用実績20年を超える長寿ファンド。豪ドル建てとニュージーランドドル建ての格付けの高い公社債に投資する。25年2月末時点の月次リポートによると、豪ドル建てが9割超を占める。
設定後は高い分配金の支払いなどで人気を集め、12年3月2日に最大で9872億円まで残高が膨らんだが、分配金の引き下げに伴い資金流出に転じた。15年7月以降は月間ベースで資金流出が続いており、7日時点の過去1年間(=240営業日ベース)で推計115億円が流出している。1年リターン(同、分配金再投資ベース)はマイナス8.45%と、資金流出と運用不振がともに残高の押し下げ要因となった。