アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」の純資産総額(残高)が3兆円を割り込んだ。11日の残高は2兆9848億円で、3兆円を下回るのは2024年10月16日以来およそ5カ月ぶり。
同ファンドは成長性が高いと判断される米国株式に投資するアクティブ型(積極運用型)のシリーズで、14年9月に設定された「Dコース」は為替ヘッジをせず、毎月の決算期末の前営業日の基準価額に応じて分配金を決める予想分配金提示型。残高は国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)で3番目、アクティブ型では首位の大きさをほこる。
新NISA(少額投資非課税制度)の対象外ながら、11日時点の年初来資金流入額は推計で2345億円とアクティブ型で最も多い。 資金流入は残高の押し上げ要因となったものの、年初来リターン(分配金再投資ベース)は15.3%のマイナスだった。
11日時点の基準価額は9892円と、23年3月29日以来約2年ぶりに1万円を割り込んだ。トランプ米政権の関税政策などで景気の先行き不安が強まり投資先の米国株式相場が下落したほか、年初以降に米ドル安・円高が進んだことで運用成績が落ち込んでいる。決算期末前の基準価額が1万1000円未満の場合は分配金が支払われないこともある。