大和アセットマネジメントが運用する「ダイワ高格付カナダドル債オープン(毎月分配型)」は12日の決算で、1万口あたりの分配金を前月の10円から5円に引き下げた。2019年10月以来の引き下げで、03年7月に分配金の払い出しを始めてから最低水準となった。
同ファンドはカナダドル建てのコマーシャルペーパー(CP)などを含む高格付けの公社債に投資する。設定から今年で18年目を迎えた長寿ファンドでもある。2010年7月から11年9月までは1万口当たり100円の分配金を払い出していた。
純資産総額(残高)は2014~15年に5000億円を超える時期があったが、その後は減少傾向にある。12日時点の残高は1061億円だった。年初からは132億円(推計値)の資金が流出している。
大和アセットマネジメントは今回の分配金引き下げについて、「現在の配当等収益の水準及び分配対象額の状況などを勘案した結果、今後も継続した分配を行い、信託財産の着実な成長をめざすため」とした。
(QUICK資産運用研究所=西本ゆき)