※iシェアーズ・iBOXX$ハイイールド社債ETFのファンドフロー
(QUICK FactSet Workstationより、単位・百万ドル)
10月28日の米国市場でハイイールド債を投資対象とするiシェアーズ・iBOXX$ハイイールド社債ETF(HYG)から大規模な資金が流出した。QUICK FactSet Workstationによれば8億8403万ドルの資金流出となり、前日に続いて8億ドル超の大規模な資金流出となった。
この日の米国市場でHYGは0.83%安の83.46ドルで反落した。欧米での新型コロナウイルス(COVID-19)の感染再拡大を受けて株安・債券高が進む中、リスク資産の一角のハイイールド債ETFも売られる展開だった。HYGは9月中旬にナスダック総合指数手動で株安が進んだ際にも流出傾向が強まっており、米大統領選挙を控えて相場のリスクオフの流れが強まるようだと流出基調が続く恐れがありそう。
(QUICK Market Eyes 片平正二)
<金融用語>
ハイイールド債とは
格付けが低い分、利回り(=イールド)が高い投機的格付債券のこと。格付け会社によって格付けされる債券の信用度において、S&PならBB格以下、ムーディーズならBa以下に格付けされている。デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い分、利回りは高く設定されている。 投資信託業界では、海外の低格付け・高利回りの社債や事業債を投資対象としたハイ・イールド債ファンドが数多く設定されている。