【QUICK Market Eyes 片平正二】11月25日の米国市場で日本株ETFで純資産が最大のiシェアーズMSCIジャパンに大規模な資金が流入した。QUICK FactSet Workstationによれば2億8188万ドルの流入となり、23日に4億ドル近い流入となって2019年1月7日(6億578万ドル)以来、1年10カ月半ぶりの大きさを記録したのに続き、流入基調が続いた。この結果、過去1カ月で12億ドル超の資金が流入したことになる。
この日の米国市場でEWJは5営業日ぶりに反落して0.71%安の65.29ドルで終えた。前日には65.87ドルまで上昇して2000年3月31日以来、20年8カ月ぶりの高値水準を回復し、資金流入を伴いながら強い展開が続いていた。
EWJの資金流入は外国人投資家の日本株買いを占う上で注目されるもの。10月上旬には流入が続くケースがみられたが、年初来では21億ドル超の流出超のままでさらなる流入が期待されそう。
<金融用語>
外国人投資家とは
外国人投資家とは、日本の証券市場に投資する外国籍の投資家のこと。具体的には、海外の年金基金や投資信託、保険会社、ヘッジファンドなどの外国の機関投資家やその他の大口投資家のことを指す。外為法により(1)非居住者である個人、(2)外国法令に基づいて設立された法人その他の団体又は外国に主たる事務所を有する法人、(3)上記(1)または(2)に掲げる者により直接または間接に保有される議決権の合計が 50%以上を占める法人、 (4)非居住者である個人が役員または代表権限を有する役員のいずれかが過半数を占める本邦の法人その他の団体の場合は、外国投資家であると規定されている。 日本の証券市場では売買シェアが高く、その動向が注目されているため、東証では投資部門別売買動向で集計し公表している。