【QUICK Market Eyes 池谷信久】11月27日のロンドン金属取引所(LME)で銅先物の公式価格は1トン7476.5ドルと2013年5月以来、7年半ぶりの高値を付けた。中国経済の回復に加え、新型コロナウイルスワクチンの早期普及で経済が正常化し、需要が回復するとの期待が強まっていることが背景。リスク回避時に買われやすい金は軟調な展開が続いており、銅価格を金価格で割って算出する「銅金レシオ」は、足元で急上昇している(青線)。
銅金レシオは世界の景気動向を反映すると言われており、景気に敏感に反応する米長期金利(緑線)との連動性が高い。足元の商品市況は米長期金利が上昇することを示唆している可能性がある。
<金融用語>
LMEとは
LMEとは、London Metal Exchangeの略称で、和訳はロンドン金属取引所。世界最大規模の非鉄金属専門の先物取引所。銅・亜鉛・鉛・ニッケルなどを上場しており、ここでの取引価格が国際価格をリードする役割を担っている。