【日経QUICKニュース(NQN)】金融情報サービス会社のQUICK(東京・中央)は18日、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の後継指標を算出・公表するための新会社を設立したと発表した。指標算出の透明性を高め、後継指標の利用拡大を促す。新会社の社名は「QUICKベンチマークス(QBS)」で、社長はQUICKの佐々木政洋常務が務める。
QUICKは現在、LIBORの後継指標として「東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF)」の参考値を毎日算出・公表している。指数算出の透明性や運営の健全性維持といった観点から、TORFの算出・公表業務をQBSに移す。
参考値は実際の取引には利用できないが、新会社を通じて遅くとも2021年半ばまでに実際の取引に利用できる確定値の算出・公表を始める。TORFは、金融商品取引法に定める「特定金融指標」、QBSは「特定金融指標算出者」に指定されることを目指す。
LIBORは円建てやユーロ建てなどは21年末、ドル建ての一部も23年6月末で事実上の廃止にすることが検討されており、後継指標の整備や移行などの作業が急務になっている。