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1000万円で資産運用を始めるなら…おすすめの投資方法や運用のポイントを紹介!

(初回公開日2021年10月15日17:00)

【QUICK Money World 辰巳 華世】資産運用において大事なのは、運用に回せる資金の規模や性質に応じた投資商品を選ぶことです。では、1000万円を資産運用で効率的に増やすとすれば、どうしますか?年金不安などこの先の生活を考えると資産運用が必須の日本において、資産を効率的に増やしたいと考える人は多いと思います。今回は1000万円の資産運用について、更に増やすためのおすすめの投資方法、効率的に運用するポイント、1000万円程度でも投資ができることなどを分かりやすく解説します。

1000万円の資産を更に増やすことはできるのか?

この先の日本では、1000万円の現金をそのまま何もしないで手元に置いておくと、将来的にその1000万円の価値は目減りしていく可能性があります。足元で多くの人が感じている物価高。例えば、今まで100円で買えたパンが将来的に200円に値上がる、この場合、お金の価値が半減したことになります。物やサービスの値段が上がるインフレが起こると、お金の価値が減っていきます。この先のインフレ傾向を考えると、現金のまま手元に置いておくとお金の価値が目減りしていくリスクがあります。

インフレに備えるためにも資産運用は、必須です。そして、インフレ率に負けない程度の利回りを確保しながら効率的に資産を増やすことが大切になります。

例えば、今の環境下では、銀行預金に預けた場合、普通預金の金利が0.001%とすると1000万円を預けても利息は1年間でたった100円。10年運用しても利息は1000円程度。この先、金利が上昇してくれば運用先候補となる可能性はありますが、今現在の状態だと銀行預金は元本保証はあるけれど、効率的に増やしているとは言えない状態です。

一方で、例えば1000万円を利回り3%で10年運用すると、1000万円が1343万円になり343万円資産が増えます。利回り5%で10年運用すれば、1000万円が1628万円と628万円も増えるのです。ちなみに、日経平均採用銘柄の中で配当利回りが3%以上の銘柄が225銘柄中、半分近い112銘柄ありました(2023年1月18日時点)。そう考えると利回り3%程度の運用商品はいろいろとありそうです。

1000万円の資金であればたいていの金融商品を買うことができ、投資の幅が広がります。様々な資産運用に取り組むことができ、分散投資することができます。資金を減らすことがないよう着実に利益を増やせるリスクの低い資産運用と大きな利益を得るための資産運用の両方のバランスが大切になってきます。

ただし、ある程度まとまった資金を運用をする時に大切な考え方があります。それは分散投資をすることです。一つの資産や銘柄、商品だけに偏った投資をすることは決して良い方法とは言えません。何かが起こった時の影響を大きく受けるからです。

過去のマーケットを振り返って考えてみましょう。例えば、電力株は過去、高配当の安定銘柄と言われており、東京電力ホールディングス(9501)もそうでした。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け様相は一変しました。2011年初め頃2000円前後で推移していた株価は、震災後は一時120円まで売られています。震災から10年以上が過ぎた今も株価は低迷し、無配の状態が続いています。

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※東京電力ホールディングスの株価推移

※東京電力ホールディングスの株価推移

また、2008年9月15日に米金融大手リーマン・ブラザーズが経営破綻したのをきっかけに世界で連鎖した金融危機や2020年3月に新型コロナウイルスの感染拡大による株式相場の急落 もありました。この様に、いつ何が起こるかを予測することは難しく、起こった時には大きな影響が避けられないです。なので、資金を一つの資産や銘柄、商品に偏らせることなく分散し、その影響も分散しておく必要があるのです。

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1000万円の資産運用におすすめの投資方法

投資は生活に必要な現金を預貯金として残したうえで、余った資金でやるのが無難です。

あなたに、今すぐ投資に回せる1000万円の資金があれば、たいていの金融商品を検討することができます。ここで1000万円の資産運用におすすめの投資方法を紹介します。

また、少額投資非課税制度(NISA)個人型確定拠出年金(IDeCo、イデコ)といった非課税制度がある運用方法を積極的に活用することをおすすめします。特にNISAは2023年度の税制改正の大綱等において、大きく制度が改正されています。具体的には、2024年以降、最大で年間360万円まで(非課税保有限度額1800万円)、無期限で非課税で運用することができるようになりました。投資家にとって魅力が高まっているNISA制度を積極的に活用して運用すると良いでしょう。

株式投資

1000万円あれば様々な企業の株を購入することができ、分散投資が可能です。専門的な言葉を使えばポートフォリオを作ることができます。個別銘柄を買う場合は、一つの銘柄や業種だけではなく、複数の銘柄、業種を分散させることが大切です。

日本の個別株式で、一単元(最低売買単位)を買うのに必要な「最低投資金額」が最も高いのは、ファーストリテイリング(9983)の735万円(10月11日時点)です。一方、低いものに目を向ければ数千円~数万円で買える銘柄もあります。1000万円でファーストリテイリングを購入すると、資産の大半をファーストリテイリング1社が占めてしまい、分散が効きませんので、色々な銘柄を買う必要があるでしょう。

武田(4502)ソフトバンク(9434)など、予想配当利回りが5%を超えている銘柄も複数あります。減配がないと仮定すれば、1000万円を利回り5%で運用、つまり毎年50万円(税前)が配当として払い込まれる運用をすることも可能です。

投資信託

複数の銘柄や商品を束ねた金融商品である投資信託は、個別株に比べ既に分散投資の効果があります。投資信託の中でも、株式型や債券型など種類があるので選ぶ投資信託を工夫することで更に分散させることができます。アクティブ型運用とインデックス型運用の両方で運用し利益を狙えます。

投資信託は100円から買えるものがあるように、元手が小さくとも運用できる商品です。どれくらいの利回りで回せるかは、以下の記事を参考にしてください。先進国株であれば、おおむね5%以上の利回りで運用できると考えてよいでしょう。

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不動産投資

1000万円の資金があれば、中古マンションに投資することもできそうです。入居者の家賃を収入として得ることができるため、入居者がいる限り収入は安定します。ただ、不動産収入による確定申告が必要だったり、物件のメンテナンス、入居者探しなど手間暇もかかります。また、物件の購入金額が大きいので、いくつも投資することが難しく分散投資がしにくいです。

不動産投資の投資経験のない人は、不動産投資と同じ様な効果が見込める不動産投資信託(REIT)などプロに運用してもらう金融商品に投資するのがおすすめです。REITは株式市場で売買ができ、かつ最低投資金額も10万円前後~数十万円程度で買える商品です。利回りも3~5%程度あります。

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1000万円を効率的に運用するポイント

1000万円を効率的に運用するにはいくつかのポイントがあります。リスク回避のために分散投資を心がけることが大切です。そして、折りに触れ資産運用の状況を確認し、投資内容を見直すことも大事です。

人によっては、1000万円の資産運用がうまくいっているかが都度気になり、株価の変動や利益を確認する人もいれば、長期運用を考えているため日頃の小さな利益の増減を気にしない人もいるでしょう。ただ、どんな人でも1年ごと、5年、10年など区切りを設けて、資産運用の成果を確認し投資内容を見直していくと良いでしょう。運用の利益や損失の状況を見ながら投資方法を変えても良いです。

また、世界経済に影響を与える出来事が起きた時には投資状況を確認することが大切です。これまでもリーマン・ショックやコロナ・ショック等で、株式相場が急落したことがありました。こういったことが起こると成功に向けて軌道に乗っていた投資状況が大きく反転してしまう可能性があります。気づきが早ければリスクが大きくなる前に投資方法を変えることもできます。一方、数々のショックを乗り越えて世界の株式相場が右肩上がりであることを考えれば、ショックによる下落は投資のタイミングでもあります。何か大きな出来事が起こった場合は、自分の運用状況を確認し状況に応じた判断をする必要があります。

※日経平均株価とS&P500の推移

※日経平均株価とS&P500の推移

投資は1000万円未満からでも始めることができる

これまで1000万円の資産運用という前提でお話をしてきましたが、投資は1000万円未満からでも始めることができます。NISAやiDeCoといった制度を使い、少額の1万円から積み立て投資を始めて、成果に応じて徐々に投資金額を増やすこともできます。

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投資を初めて行う人は、まずは少額からでも投資を始めると感覚を掴むことができます。自分のお金で金融商品を買うことで、意識も高まると思います。経済ニュースが気になったり、他の投資にも興味が出たり関心が上がると自然と情報収集する様になるので、まずは少額からでも実際に始めてみることが大切かもしれません。

まとめ

1000万円は決して少ない金額ではありませんが、老後のことを考え更に増やしたいと考える人も多いでしょう。資産を更に効率的に増やせるよう少額投資非課税制度(NISA)などの非課税制度も上手に活用し投資を行っていきましょう。


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著者名

QUICK Money World 辰巳 華世

2003年にQUICKに入社後、15年間勤務。約5年にわたり日本経済新聞社、日経QUICKニュース社(NQN)にて記者職に就く。QUICK退社後、フリーランスライターとして2020年より「QUICK Money World」に寄稿。


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