QUICK Money World(マネーワールド)

個人投資の未来を共創する
QUICKの金融情報プラットフォーム

ホーム 記事・ニュース バンクシー人気沸騰、好況続く【Art Market Review】
この記事は最終更新から1年以上経過しております。

バンクシー人気沸騰、好況続く【Art Market Review】

9月17日(金)・18日(土)の2日間に渡って開催されたSBIアートオークションのライブ配信型オークション「LIVE STREAM」についてレポートする。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う新たな試みとして、2020年8月から始まった動画配信での同オークションは、オークションの形式のひとつとして浸透し、アート作品の購入層や購入機会を拡げる結果となっている。

出来高は、落札総額3億4584万5250円(落札手数料含む・以下同)、落札率は、96.4%に達し活気のあるセールとなった。

人気沸騰のバンクシー

1日目は、落札予想価格平均35~56万円程度の作品が出品された。マルチプル作品を中心に194点の出品があったが、不落札はわずか4点。単日の落札総額は、1億5499万1250円、落札率は97.9%を記録している。この日、最高額で落札されたのは、バンクシーのLOT.124 《Barcode》(50.0×70.0㎝、シルクスクリーン)。落札予想価格500~800万円のところ、655万5000円で落札された。本作品に続き、3点のバンクシー作品が出品された。次のLOT.125《Toxic Mary》(70.0×50.0㎝、シルクスクリーン)が、落札予想価格250~350万円のところ、609万5000円で落札されており、2番目の高額落札となっている。国内外で注目度も高く、人気が沸騰しているバンクシーの好況が続いている。

※LOT.124 バンクシー《Barcode》

2日目には、オリジナル作品を中心に、作品落札予想価格平均38~63万円程度の作品が217点出品された。落札206点、不落札11点、落札率94.9%。単日の札落総額は1億9085万4000円だった。最高額を記録したのは、草間彌生のLOT.283《Nets》(15.8×22.7㎝、アクリル・キャンバス)で、落札予想価格1000~2000万円のところ、2760万円で落札された。2日間の最高落札額作品となっている。サイズは小さいながらも、草間を代表的なモチーフの一つである「網目」モチーフのオリジナル作品は、希少価値が高い作品といえよう。草間の作品は、2日間で、他にもオリジナル1点、マルチプル6点の出品があったが、いずれも落札予想価格上限付近から上限超えで落札されている。8点の落札総額は5819万円で、落札総額の17%も占めており、アートシーンにおける草間の絶大な評価と人気を示す結果となった。

上下動するも予想上回る落札額

今回は、アメリカ出身の画家であり彫刻家のフランク・ステラ(1936-)をピックアップし、レポートする。

ステラは、視覚芸術において無駄な装飾をなくし、表現の要素を最小限にそぎ落とした“ミニマル・アート”の先駆者である。一定の規則で黒いストライプを描いた「ブラック・ペインティング」シリーズが代表作となっている。平面作品だけでなく、コラージュやレリーフ、立体作品など多岐にわたる形態で作品を制作し、年代ごとに作風を大きく変化させ、新たな芸術スタイルを発表しており、戦後のアメリカ美術の動向を体現した作家の一人と評されている。

今回のセールでは、版画作品が1点出品された。動きのある背景に、ステラの絵画を特徴づける幾何学的パターンで表現された花のようなモチーフを色彩豊かに描いた作品LOT.146《Polar Co-ordinates VII》(96.5×97.8㎝、リトグラフ・シルクスクリーン・活版印刷、ed.100)は、落札予想価格80~140万円のところ、落札予想価格を上回る218万5000円で落札されている。

※LOT.146 フランク・ステラ《Polar Co-ordinates VII》

《Polar Co-ordinates VII》の同一作品の出品データを抽出したACF指標より、その動向を読み解く。2016年、落札予想価格平均は70~100万円程度で設定され、150万円程度で落札されている。後、落札予想価格平均は2018年までやや右肩下がりとなる。2020年には上昇し、翌年に再び下降を見せ、2016年と同等程度となる。落札予想価格の上下動は、同シリーズの他作品の落札データが影響されていることも推察される。落札価格は150万円をスタートに上下動をみせ推移するが、いずれの年も落札予想価格上限平均、それ以上で落札されており、注目されている作品であることが見て取れる。

※ACF美術品パフォーマンス指標

※ACF美術品時価指数

10月29日、30日に開催されるSBIアートオークションでは、同一シリーズの《Polar Co-ordinates IV》が出品予定となっている。落札予定価格は80~120万円。その動向に関心が高まる。

※2019年は、該当作品の出品が無かった為、2019年を除いてグラフ化している。
 ※2021年は9月末日までのデータを含め、グラフ化している。

(月1回配信します)


※アート・コンサルティング・ファーム提供  ⇒リポート全文はこちら
 ※次回のSBIアートオークション開催予定は10月29日、30日

 

※QUICK Money Worldは金融市場の関係者が読んでいるニュースが充実。マーケット情報はもちろん、金融政策、経済を情報を幅広く掲載しています。会員登録して、プロが見ているニュースをあなたも!

読める記事がもっと充実!無料会員登録バナー


投資経験 10年以上
投資商品
国内株式 外国株式 投資信託 債券

かぶ1000さんもアニメの原画をオークションで買っていましたね。

32/500
 

2021/10/31 12:43

コメント
0/500
 

ニュース

ニュースがありません。

銘柄名・銘柄コード・キーワードから探す

株式ランキング

コード/銘柄名 株価/前日比率
1
3,850
-2.16%
2
4107
伊勢化
26,640
+6.77%
3
4,855
+4.49%
4
3,550
+4.25%
5
194
+16.16%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
1,358
+28.35%
2
5247
BTM
2,254
+21.57%
3
538
+17.46%
4
561
+16.63%
5
194
+16.16%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
193
-20.57%
2
815
-20.25%
3
9399
ビート
2,230
-18.31%
4
1,357
-11.3%
5
190A
Chordia
255
-7.6%
コード/銘柄名 株価/前日比率
1
40,540
-2.84%
2
16,485
-0.63%
3
25,850
-0.88%
4
23,375
-1.53%
5
8,240
+0.37%
対象のクリップが削除または非公開になりました
閉じる
エラーが発生しました。お手数ですが、時間をおいて再度クリックをお願いします。
閉じる