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IoTの技術革新をけん引する5G! 関連銘柄の本命は

記事公開日 2023/12/20 09:00 最終更新日 2023/12/20 15:53 経済・ビジネス コラム・インタビュー アップル 5G 市場用語再点検 金融コラム

(初回公開日2022年1月25日15:30)

【QUICK Money World 辰巳 華世】高速通信規格「5G」への注目が高まっています。これまでの通信規格に比べ、高速で大容量のデータ通信が可能となるなど魅力が多い5G。今回は5Gについての基本的説明から、世界で広がりを見せる5Gの現状、5Gの関連銘柄とは何か、具体的な5Gの注目銘柄、そして5Gの今後について紹介します。

5Gとは

5Gとは「5th Generation」の略語で第5世代移動通信システムのことです。これまでの3G、4Gに続く次世代の通信規格です。5Gは、「高速・大容量」、「低遅延」、「多数同時接続」と3つの特徴があります。

5Gは、現在の4G・LTEの約100倍の通信速度です。現在の4Gだと映画のダウンロードに数分程度かかりますが、5Gになると大容量のダウンロードでも数秒程度になります。5Gでは、通信の遅延も小さくなります。データのやり取りによる通信の遅延は10分の1程度に減ります。モバイル端末での動画視聴やゲームにおいても遅延が起こりにくくなり、リアルタイム性の高いゲームなどをより楽しむことができます。また、5Gではより多くの機器に同時接続することができます。スマートフォンやタブレットだけでなく、家にあるデジタル家電や白物家電など様々な機器がネットワークで接続されるIoTの利用が本格的になると言われています。

※IoT時代のICT基盤である5G(出所:総務省HP)

5Gは様々なIoT技術の発展基盤(出所:総務省HP

5Gは、スマートフォン、タブレット等のモバイル端末やシステムを使う一般消費者だけでなく、企業からも多くの期待が集まっています。大容量の高速通信で低遅延なので、医療現場や輸送分野などの産業で新たなサービスが検討されています。自動運転技術や遠隔診療等の遠隔操作などは、特にデータの届く速度が重要視される分野のため、5Gの技術は必須となります。

日本では2020年3月から5Gの提供が開始されました。ドコモやKDDI、ソフトバンクが20年3月から、楽天モバイルは20年9月からサービスを始めています。2023年時点では、東京など日本の主要都市では5Gエリアが広がっています。5Gに対応する端末も続々と登場しています。

 

世界で広がりを見せる5G

5Gのサービスは、日本だけでなく世界中で広がっています。アメリカ、イギリス、韓国、オーストラリア、カナダ、中国など様々な国で広がっており、世界で5Gの関連銘柄は注目されています

モバイル通信ネットワークは約10年ごとに世代交代をします。5Gは米国が2019年4月にサービスを開始するなどまだ始まったばかりのサービスです。5Gで世界の主導権を握れば、今後10年にわたり関連する分野で優位に立てるとの見通しから、世界各国でいち早く5Gを取り入れ自国の技術発展に活かす動きがあります。

また、既に5Gの次の次世代通信規格「6G」を巡る開発も始まっています。6Gは、2030年代にサービスが開始される見込みです。6Gの通信速度は5Gの10倍以上になるようです。緻密な遠隔医療や人や車の動きを把握してより高度な自動運転の実現など5Gを超える活用が期待されています。

一方、5Gの電波は高い周波数が使われていることもあり人体に与える影響を不安視する声もあります。その影響でヨーロッパでは5Gを規制する国もあります。ただ、5Gの周波数が人体に悪影響を与える明確な証拠は現状ないとされています。

5Gの関連銘柄とは

5Gの関連銘柄では、5G対応の端末を製作する企業があります。2020年秋に米アップルは5Gに対応する「iPhone」を発売しています。5G対応の端末向けの部品や電子部品、半導体関連の企業も関連銘柄になります。

5Gでは高速・大容量、低遅延の特徴を活かして、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)など多彩な表現が可能になります。エンターテイメント、ゲーム、医療などの分野でこれらの技術を活用して開発や研究を進める企業があります。また、5Gを使ったロボットやドローン関連の開発を進める企業もあります。

5Gに対応するエリアを拡張するため基地局の運営や建設といったインフラ整備などに関わる企業も関連銘柄になります。

 

5G関連銘柄の今後

今後5Gサービスの利用が広がる中で、通信技術の発達により様々な技術革命が起こることが予想されます。そのため、5G関連ビジネスに新たな企業が参入する可能性は十分考えられます。

社会情勢や私たちの生活ニーズに合わせて、5Gの活用方法は今後増えていくでしょう。例えば、最近では無人コンビニなどこれまでとは違ったコンビニエンスストアが出てきました。これは、5G技術によって高精細なネットワークカメラを店舗内に設置し、AI(人工知能)も活用することで実現できた新しいサービスです。

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注目テーマ「人工知能」 AI開発企業だけじゃない!関連銘柄の本命は

様々なものが遠隔で操作できるようになることで、スマートホーム、無人運転など人に依存しない生活様式の普及が進めば、それらの製作、販売に関わる企業も5G関連銘柄として注目が集まります。

5G関連の注目銘柄

5G関連の注目銘柄では、NTT(9432)やKDDI(9433)、ソフトバンクグループ(SBG、9984)などがあります。各社は、現行の5Gだけでなく2030年代の実用化が見込まれる次世代通信規格「6G」を睨んだ取り組みにも力を入れており日本の通信規格を引っ張るリーディングカンパニーです。

NTTでは、6Gでの実用化に向けた次世代通信基盤「IOWN」の開発に注力しています。この開発にKDDIも加わることになり、日本の通信2強の協力体制で国内だけでなく海外市場に輸出できる技術やサービスの開発を目指しています。SBG傘下の通信会社ソフトバンク(9934)が半導体大手エヌビディアと、生成人工知能(AI)と5G、6Gに向けたデータセンター構築で協業すると発表しています。

その他、5G関連銘柄では、5G対応のスマートフォン向けの世界最薄の放熱部品を開発した村田製作所(6981)や通信計測機器を手掛けるアンリツ(6754)があります。5G向けの製品販売やテストサービスを受託するアルチザネットワークス(6778)も5G関連で注目を集めています。5Gの基地局関連では、安川電機(6506)、日本電解(5759)、AKIBAホールディングス(6840)、JTOWER(4485)などがあります。

<テーマ株>
5G関連銘柄

まとめ

5Gサービスの利用が今後広がることで、新しい技術が開発されていきます。これからの5G関連企業の成長と発展に注目していきましょう。

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著者名

QUICK Money World 辰巳 華世

2003年にQUICKに入社後、15年間勤務。約5年にわたり日本経済新聞社、日経QUICKニュース社(NQN)にて記者職に就く。QUICK退社後、フリーランスライターとして2020年より「QUICK Money World」に寄稿。


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