QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2022/03/02)
・来期は2桁増収・営業増益を見込む
企業価値研究所は22/3期予想営業利益を5500億円→5700億円へ上方修正した。収益認識基準の変更で前期比較はできないが、参考値として旧基準の前期実績と比較して算出すると78%増。半導体メーカーの旺盛な需要を背景に会社側が通期計画を引き上げたことから、当研究所の予想も増額した。来期以降も上方修正。トレンドとしては増収・増益が続く見方に変わりはないが、今回の予想では来期を2桁増収・増益とした。
・会社側は前工程製造装置市場の2割成長を見込む
会社側は3Q決算発表時に同社が手掛ける半導体前工程製造装置市場の22年(暦年)の見通しを前年比2割近くの成長とした。同社は大手半導体メーカーごとに営業活動を展開しており、足元の動向だけでなく、テクノロジー・ロードマップを基にした中長期的な動向も把握している。このため、同社の見通しは信頼度が高いと考えられる。
・22/3期3Q累計の営業利益は前年同期比2倍
22/3期3Q累計の連結営業利益は4307億円。前年同期実績との単純比較で2.0倍となった。
・リスクファクター ~半導体メーカー数の減少など
・アナリストの投資判断 ~来期の高成長を徐々に織り込む展開を想定
当研究所では今後の株価について、株式相場全体の値動きをやや上回るパフォーマンスを想定している。今年に入ってからの値下がりは、金利上昇などのリスクが高まるなか、利益確定の売りに晒されたものとみられている。ただし同社の業績は良好であり、現在は売り圧力と好業績を評価する見方のせめぎあいの状態にあると考えられる。ウクライナ情勢など不透明感が強いものの、現時点では来期の高成長を徐々に織り込む展開を見込んだ。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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