QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2022/05/23)
・今期は増収基調続くとみるが利益は横ばいを予想
22/3期業績は増収増益で過去最高を更新(営業利益は前期比4%増の917億円)。在宅需要の高止まりや建築現場向け需要の回復等を受け同社の充電式の電動工具・園芸用機器の販売が世界的に好調に推移した。企業価値研究所は23/3期業績を増収、利益は横ばい(営業利益920億円)を予想。販売は増加を見込み、円安も背景に増収基調を見込むが、減産や上海のロックダウンの影響、人民元高、物流費・原材料費高騰等減益要因が多いことを考慮した。ただ、今期会社計画(営業利益850億円)は例年と同様に保守的とみており、上振れを見込む。
・来期以降の業績は伸長を見込む
当研究所では24/3期、25/3期の同社業績は伸長を予想。在宅需要の高止まりや建築現場向け需要の回復継続等を織り込み、充電式リチウムイオンバッテリ製品群やキャンピング関連製品等の伸長を見込む。コストは増えるものの増加が落ち着いてくるとみており、増産等で利益率も緩やかな改善を予想する。財務はやや悪化がみられるが、依然概ね良好な水準にある。配当は連結配当性向30%以上を基本方針としている。
・リスクファクター ~中国のロックダウン、人民元高等
・アナリストの投資判断 ~業績回復を確認しつつ徐々に戻りを試すと予想
株価は21年9月に過去最高値7050円まで上昇した後は軟調。現状の当研究所の23/3期予想PERは15倍程度。同社の過去5年平均(24倍程度)を下回る。同社としては割安な水準となり、中期的な業績成長の見通しを踏まえると、株価には上値余地があるとみる。当面は中国における上海等のロックダウンの影響への懸念が株価の重荷となる可能性があるが、今後は四半期毎の業績の回復を確認しつつ、徐々に戻りを試す展開を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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