リスクのある金融商品への投資意欲がじわじわ強まっている。日経リサーチの「金融RADAR」調査で明らかとなった。特に若年層(20~39歳)の意欲向上が目立つ。
調査は日経リサーチが2021年10~11月に実施。首都圏に住む20~74歳の個人を対象に、2843人から回答を得た。「長期的な資産運用を検討する際にハイリスク・ハイリターンの商品を組み入れたいか」との質問に対し、全世代で2020年の前回調査と比べ購入意欲が上昇した(図1)。
年代別に前回調査と比べてみると、若年層と高齢層(60歳~)で上昇率が高かった。2017年との比較では若年層の伸びが大きく、これまでで最も高い水準になった。水準自体は17年調査から5回とも中年層(40~59歳)が最も高い。
資産運用におけるリスク志向の高まりについて、日経リサーチでは①18年に始まったつみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)の拡充②SNS(交流サイト)での情報収集の活発化により資産運用に取り組む人が増えた――ことなどが背景にあると分析している。
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日経リサーチ 生活者金融定点調査「金融RADAR本調査2021」
設問数:300問程度
調査地域:東京駅を中心とする首都圏40km圏内(東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城)
調査対象:上記地域に居住する20~74歳の一般男女個人
調査手法:①質問紙留置、②質問紙郵送の併用
回答者数:2843人(①・②をほぼ半数ずつ)
調査時期:2021年10~11月に実施(年1回調査実施)
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