QUICK企業価値研究所アナリスト 山藤秀明(2022/06/28)
・保守サービス好調で前期営業利益は3%増で最高益
22/5期の営業利益は前期比3%増の732億円で最高益を更新した。新型コロナ禍での営業自粛でソフトウェアのライセンス販売は伸び悩んだが、業績貢献度が高い保守サポートが引き続き好調だった。
・今期のライセンス販売は3期ぶりの増収見込み
企業価値研究所は23/5期の営業利益は前期比4%増の763億円を予想する。営業自粛の緩和でライセンス販売は3期ぶりの増収を予想。契約件数の着実な増加で保守サポートは着実な増収が期待出来る。
来期以降も小幅ながらも業績拡大が続きそうだ。24/5期、25/5期ともに前期比4%営業増益を予想。社会活動の正常化が一段と進み、営業活動の積極化でライセンス販売の回復が続こう。それに伴い保守サポートの契約件数も着実に増加しそうだ。
・継続的な増配を期待
余剰資金が積み上がる事業構造のため、継続的な増配による株主還元を期待したい。
・リスクファクター ~急激かつ長期の景気悪化等
・アナリストの投資判断 ~株価反発にはライセンス販売回復の確認必要との判断継続
当研究所は業績の先行指標とも言えるライセンス販売が伸び悩んでいることが足元の株価の重荷になっているとみている。そのため「ライセンス販売回復の確認まで株価の本格反発は期待し難い」との判断を継続する。一方、従来からの「基本的には中長期的な投資対象銘柄」との評価も変えていない。注力するクラウドサービスの成長余地は大きいうえ、利益貢献度の高い保守サポートの安定的な成長で中期的には業績拡大が続く見込み。また、財務内容は良好で、高水準のROEも評価されよう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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