【QUICK Money World 辰巳 華世】キャンプやアウトドアを楽しむ人が増えています。株式市場でもキャンプ関連、アウトドア関連の銘柄が相場を賑わすこともあります。今回は、アウトドア関連の銘柄が注目される理由、アウトドア関連の銘柄を購入しやすい時期、アウトドア関連の銘柄とは、アウトドア関連の注目銘柄について紹介します。
アウトドア関連の銘柄が注目される理由
アウトドア関連の銘柄が注目されています。ここ数年のキャンプ/グランピングのブームに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響で密を避けるためにキャンプ・スポーツの需要が増加していることが理由の一つです。
実際、キャンプやスポーツ関連銘柄の業績は拡大傾向にあります。アウトドア用品のスノーピーク(7816)は、2021年12月期の連結純利益は前期比2.6倍の27億円となりました。スポーツ用品大手のアルペン(3028)の業績も好調です。コロナ禍でも3密を避けられるとして人気の高いゴルフやアウトドア関連が好調で2021年6月期の売上高は過去最高となる2332億円、純利益は107億円の黒字となりました。
キャンプやスポーツ関連銘柄の業績が好調なのは、コロナ禍の中、密を避けられるため人気が出ていることもありますが、一方でキャンプ用品などが日常生活の場面でも使われる様になったことも業績拡大の後押しをしています。テレワークの拡大で、キャンプ用品の折り畳みテーブルや椅子を利用して仕事をする人もおり、売上の増加に貢献しています。
また、各社がキャンプやアウトドアだけでなく、日常生活でも使えるデザインや機能を加えた商品展開をしていることも理由の一つです。スノーピークでは、建設会社と共同でキャンプ用品を生かした住宅開発しています。住宅に屋根付きデッキを作ったり、土間リビングを作ったり、キャンプ用品を日常的に使える提案をしています。
ゴールドウイン(8111)で取り扱う人気アウトドアブランドのザ・ノース・フェイスは、アウトドアだけでなく街中でも見かける人気ブランドになっています。これまで男性を中心に人気がありましたが、最近では女性向けのマタニティウエアの分野にも進出しています。
好調な業績を背景にキャンプやスポーツ関連銘柄の株価も上昇傾向にあります。スノーピークの株価はコロナ禍前は長いこと500円台で推移していましたが、堅調な業績に後押しされ株価は急上昇し、2021年は4490円まで買われる場面がありました。
※スノーピークの株価は新型コロナウイルスの感染拡大後に急伸した。
この様に、キャンプやスポーツ関連の銘柄はコロナ禍でのアウトドア人気を背景に業績が拡大しており、株価の水準が上がっています。
アウトドア関連の銘柄を購入しやすい時期
一般的にアウトドア用品は、キャンプシーズンの夏が終わる9月に値下げセールを始め、次のシーズンに向けた新商品を販売する傾向があります。なので、新しい商品の発表前となる9月前にアウトドア関連の銘柄を購入するのは一つの手かもしれません。また、コロナ禍で密を避けるためにも人気が出て足元の業績が好調なこともあり業績を上方修正する銘柄が相次いでいます。なので、四半期決算など業績の推移を確認しながら、半期や本決算で上方修正が発表される可能性が高そうな場合はその前に見越して購入しておくのも一つの方法です。
アウトドア需要が高まりやすい時期を参考までに紹介します。
春は、ゴールデンウィーク中かゴールデンウィーク前後です。祝日が連続する上、陽気も過ごしやすい気温になるためアウトドア熱が高まりやすいです。
夏は、お盆の8月中旬頃が夏休みが取得しやすいこともあり人気があります。また、暑さのピークが一段落する傾向にあるお盆明けの8月下旬や9月初旬も過ごしやすさから人気です。
秋は、台風シーズンが終わり、寒さが厳しくなる前の11月がベストシーズンと言われています。紅葉も見頃を迎え人気があります。
冬は、寒さや雪の影響で閉鎖しているキャンプ場もあるため、春・夏・秋よりも需要は少ないと思われます。ただ、年末年始などまとまった休みを取りやすいこともあり、年越しをキャンプ場で過ごす人もいます。
アウトドア関連の銘柄とは
アウトドア関連の銘柄では、キャンプ用品やスポーツ用品に関連する銘柄があります。キャンプ用品に関連する銘柄では、先ほど紹介したスノーピークなどがあります。スポーツ用品に関連する銘柄やキャンプやハイキング用の靴に関連する銘柄などもアウトドア関連の銘柄です。アルペン(3028)や藤倉コンポジット(5121)などがあります。
釣りやゴルフや自転車などのレジャー商品に関連する銘柄もアウトドア関連です。グローブライド(7990)やゴルフダイジェスト・オンライン(3319)などがあります。
アウトドア関連の注目銘柄
キャンプ用品では、スノーピーク、カンセキ(9903)などが注目です。スポーツ用品関連では、アルペン、ゼビオホールディングス(8281)、ヒマラヤ(7514)などがあります。キャンプ・ハイキング用の靴に関連する銘柄では、藤倉コンポジット、エービーシーマート(2670)です。釣りやゴルフや自転車などのレジャー商品では、グローブライド、ゴルフダイジェスト・オンライン、ゴールドウイン(8111)、シマノ(7309)があります。
まとめ
アウトドアの関連銘柄はコロナ禍の影響もあり、需要が高まっている銘柄のひとつです。コロナ禍の中で三密を避けるレジャーとして今後も注目されています。
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