【日経QUICKニュース(NQN)】米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表後の外国為替市場で、円の買い戻しは不発だった。米連邦準備理事会(FRB)は2日に0.75%の大幅利上げを決め、同日の記者会見でパウエルFRB議長は「最終的な金利水準は従来の想定より高くなる」と述べるなど金融引き締めに積極的な「タカ派」姿勢を示したためだ。
円の対ドル相場はFOMCの結果発表前日である1日終値(ニューヨーク市場17時)が1ドル=148円24銭近辺だったのに対し3日終値(同)は148円19銭近辺だった。円相場は途中、乱高下したが、終わってみれば2営業日間でほぼ横ばいとなっている。
ここ数回のFOMCは結果発表後にいったん円買い・ドル売りが入っていたが、今回はそれだけ市場参加者が米利上げの長期化への警戒感を強めたのを物語っているようだ。「引き締め過ぎたら、その時は(我々の)ツールを積極的に活用して経済を支えることができる」。パウエル氏はこう述べ、ペースを落とすことを示唆しながらもインフレ対応へ向けた利上げは続ける構えを示した。