【NQNニューヨーク=川上純平】9日の米株式市場で新興電気自動車(EV)メーカーのルーシッド・グループ(LCID)が大幅に3日続落し、前日比17.0%安の11.21ドルで通常取引を終えた。8日夕に発表した2022年7~9月期決算で売上高が市場予想を下回った。1株損益の赤字幅も市場の想定以上に膨らみ、失望した売りが広がった。
売上高は前年同期の842倍、4~6月期との比較では2倍の1億9545万ドルだった。EVの納入台数が1398台と4~6月期(679台)から大幅に増えた。ただ、供給網や物流の混乱が影響し、売上高はQUICK・ファクトセットが集計した市場予想(2億940万ドル)には届かなかった。人件費や研究開発費が収益を圧迫し、1株損益は0.40ドルの赤字と赤字幅は市場予想(0.31ドル)より大きかった。
7~9月期の生産台数は2282台。2022年12月期の生産目標(6000~7000台)は維持した。経営陣は決算説明会で、「供給網の状況は依然として流動的だが、生産目標の達成に向けて大きく前進した」と説明した。