【日経QUICKニュース(NQN)】日銀が金利抑制へ国債買い入れオペ(公開市場操作)を連発している。長期金利の許容変動幅をプラスマイナス0.5%へ拡大した20日以降、新たな上限が意識される長期金利だけでなく、他の期間も含む利回り全体の上昇圧力が高まった。日銀は入札方式で買い入れる「輪番オペ」を臨時に追加したり、指定した利回りで無制限に買う「指し値オペ」を通じたりして金利上昇に対応している。26日からの年内最終週も29日までの4営業日で、固定利付債の買い入れ額は3兆円超となお高水準だ。
日銀の金融政策決定会合があった前週の購入額は、週間で6.5兆円近くに達した。日銀の黒田東彦総裁は今回の政策修正について「金融引き締めではまったくない」と強調する。大規模な買い入れ額をみると、確かにそうなのかもと思えてくる。それでも20日の決定を異次元緩和の転換とみる市場参加者は多い。