QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/01/23)
・3Q累計は小幅営業減益。会社は通期計画変えず
23/2期3Q累計の連結営業利益は140億円。収益認識に関する会計基準の影響は軽微で、旧基準の前年同期との比較で小幅減少。主力の欧米で需要が好調を維持する中、豊富な受注残も背景に販売台数が北米中心に増加。円安の効果もあり大幅増収だったが、運搬費や人件費等コストの増加で小幅営業減益に。利益進捗はやや低めとなったが、会社は上期決算時に上方修正した通期計画(営業利益200億円)を変えていない。
・当研究所の今期予想は維持、来・再来期はやや減額
企業価値研究所は会社計画比若干強めで過去最高の更新を見込んだ23/2期業績予想(営業利益205億円)を継続。利益進捗は低めだが、海外子会社決算の計上タイミングや順調な販売を踏まえると、許容範囲とみる。
24/2期、25/2期の当研究所予想は円高を踏まえやや減額するが、対前期比では引き続き業績伸長を見込む。欧米の底堅い需要を背景とした高水準の受注残高の継続、日米新工場の立ち上げによる生産能力増強の効果等を見込む。会社の配当性向の目安は30%。当研究所では予想期間中、増配基調が続くとみる。
・リスクファクター ~世界経済の減速、生産下振れ等
・アナリストの投資判断 ~徐々に復調に転じると予想
株価は昨年半ばから上昇するも11月以降軟調。現状の当研究所の23/2期予想PERは8倍程度。同社の過去5年平均(約12倍)やセクター平均を下回り、割安感がある。短期的には利益進捗の低さや、世界経済の減速による需要減少、円高進行への懸念などが株価の重荷となる懸念があるが、今後は日米新工場の立ち上げに伴う業績伸長、増配への期待などを徐々に織り込む形で、株価は徐々に復調に転じる展開を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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