【日経QUICKニュース(NQN)】米アーク・インベストメント・マネジメントの運用する旗艦ファンドが復調している。1月31日の米株式市場では上場投資信託(ETF)のアーク・イノベーション(ARKK)が前日比3.7%高の39.93ドルで終えた。1月の上昇率は27.8%と新型コロナウイルス禍だった2020年4月(25.8%)を超え、月間ベースでは14年に上場して以降で最大となった。
米連邦準備理事会(FRB)の利上げが最終局面を迎え、成長期待の高いハイテク株を取り巻く環境が改善するとの期待が広がっている。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は月間で10.7%上昇し、1月の上昇率としては01年以来22年ぶりの大きさとなった。
ハイテク株投資に特化するアーク・イノベーションETFの構成銘柄では1月に暗号資産(仮想通貨)交換業のコインベース(COIN)が65%高となった。電気自動車(EV)のテスラ(TSLA)や動画配信機器のロク(ROKU)も40%超上昇するなど戻りを試している。もっとも、昨年の下げが響き、アーク・イノベーションETFは21年末の水準を約6割下回ったままとなっている。