【日経QUICKニュース(NQN)】金利を抑え込むための日銀による国債の「爆買い」が落ち着いてきた。日銀が毎日通知し、指定した利回りで無制限に買う「指し値オペ」への応札は減っている。入札方式で買い入れるいわゆる「輪番オペ」も、臨時で打つことがなくなってきた。前週(2月13~17日)の日銀による国債購入額は1兆6798億円(輪番1兆6016億円、指し値782億円)だった。昨年12月下旬から今年1月中旬まで急増していたが、前週は昨年12月5日の週以来、約2カ月ぶりの少なさとなった。
20日にはもともと予定していた国債買い入れオペを通知したが、このうち残存期間が25年超の債券については購入予定額を前回から減らしている。これまでの大量購入で市場に流通する国債には品不足感が根強く、今後の日銀による政策修正の動きは緩やかとの見方も広がる。投機などによる国債への売りの勢いはさほど強まっていない可能性がある。
もっとも、長期金利は20日まで7営業日連続で0.5%を付け、日銀の上限に張り付く。米国経済の強さを背景に米長期金利が上昇基調にあり、国内金利もその圧力を受けている。金利抑制へ日銀の国債購入が再び増えていくこともありえるだろう。