【日経QUICKニュース(NQN)】商船三井が3日続落し、前週末比125円(3.5%)安の3405円まで下落した。金融不安がくすぶるなか、米連邦準備理事会(FRB)が利上げに慎重になるとの見方が強まっている。米長期金利の上昇圧力の低下でバリュー(割安)株への投資妙味が薄れ、海運株には利益確定目的の売りが出ている。郵船(9101)や川崎汽(9107)も下げている。
一方で、高配当への魅力が高い海運株は、配当権利付き最終日となる3月29日まで底堅さを指摘する声も聞かれた。先週発表になったネット証券5社の2月の少額投資非課税制度(NISA)口座の株式買い付け金額では、商船三井が18億円で首位だった。郵船(9101)も14億円で4位に入った。東海東京調査センターの鈴木誠一氏は「インカムゲイン目当ての買いは、足元のような全体相場の下げ局面でも継続している可能性が高い」とみていた。