【NQNシンガポール=今 晶】13日のインド株式相場は小動きで始まった。主要な株価指数であるSENSEXは前日比28.36ポイント(0.04%)安の6万0364.41で始まった後、上げに転じる場面もある。指数は前日までの8日続伸で5%近く上げており、利益の乗った銘柄が多くなっているため売りが先行しやすい。一方、長期的な視点での好業績銘柄の物色が続いている。
12日発表のインドの3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.66%増となった。2月の6.44%増から大幅に低下し、インド準備銀行(中央銀行)のインフレ目標の上限(6%)を下回った。金融引き締めの再開への思惑が後退し、株価には支えになっている。12日発表の3月の米消費者物価指数(CPI)を受けて米国のインフレ懸念も和らいでいる。
IT(情報技術)サービスのタタ・コンサルタンシー・サービシズが安い。12日に発表した2023年1~3月期決算は増収増益だったが、市場予想を下回ったとして売られている。香港のハイテク株安も響いて同業のインフォシスやHCLテクノロジーズ、ウィプロなどにも売りが出ている。13日はインフォシスが決算を発表する。
他のSENSEX構成銘柄ではインダスインド銀行の下げが目立つ。半面、自動車のマヒンドラ・アンド・マヒンドラや財閥のリライアンス・インダストリーズが高い。