【NQNシンガポール=秋山文人】インドIT(情報技術)サービス大手ウィプロが上げている。一時、前週末比9.75ルピー(2.6%)高の377.75ルピーまで上昇し、約1カ月ぶりの高値となった。株主還元を強化する方針を示したことが好感されている。
ウィプロは23日、27日の取締役会で自社株買いを議論すると発表した。自社株買いの規模や時期は同日に決める。
インドのITサービス株は軟調が続いている。インフォシス(@500209/INI)が13日に発表した2023年3月期決算をきっかけにIT業界の業績減速に対する警戒感が強まっており、ウィプロを含む同業の株への売りに波及した。今回の自社株買いの方針発表でウィプロ株は持ち直しているが、27日の決算発表前後に相場が変動する可能性を指摘する声もある。