QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2023/09/05)
・最高益更新を見込む当研究所予想を据え置く
24/3期1Qの連結純利益は前年同期比4.9倍の5584億円。会社通期目標に対する進捗率は43%と高進捗。円安効果等による顧客部門収益の伸長、機動的な債券売却益の計上、Morgan Stanleyの持分法適用決算期変更の影響、などが寄与した。企業価値研究所は24/3期連結純利益を1兆3000億円と予想。会社目標と同額の予想を据え置く。利益水準が一段切り上がると見込む予想だが、1Qの高進捗や2Q以降の見通し等を勘案し、予想水準に利益が到達する確度は高まったとみる。
当研究所の25/3期、26/3期の利益予想も円安効果等を踏まえ据え置く。円金利上昇の効果、出資戦略強化の効果等を一定程度織り込み、利益水準の上昇を見込む。
・配当の増加や自己株取得等に期待
財務面の懸念は引き続き少ない。24/3期は1株当たり配当金を過去最大の増配となる9円増の41円と計画。当研究所は期中に配当が増額される可能性もあるとみる。業績予想の期間中、増配を見込む。24/3期は自己株取得が見送られているが、期中に実施されると予想する。
・リスクファクター ~金融市場の動向、与信費用など
・アナリストの投資判断 ~金利上昇や増益への期待等下支えに堅調推移を予想
株価は直近で08年以来15年ぶりの高値圏まで上昇。当研究所の24/3期予想PERは約11倍、実績PBRは約0.8倍となり、同社の過去5年平均(PER9倍、PBR約0.5倍)を上回る。株価指標の割安感は薄れたが、日銀の金融政策のさらなる修正と金利上昇への期待は高まりつつあり、同社の増益や株主還元強化、ROE改善への期待等も下支えに、当面の株価は堅調な推移が続くと予想。上値を試す展開が続くとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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