【日経QUICKニュース(NQN)】J・フロントリテイリング(3086)の好本達也社長は10日に開いた2023年3~8月期決算説明会で、資産効果の下支えなどで富裕層の消費が好調であるとし、「消費意欲は相応の水準で推移するとみられる」と話した。従来の富裕層に加え、共働きで高収入のパワーカップルなども存在感を増しているとして「我々の富裕層マーケットの新たな顧客として登場している」との認識を示した。
一方、物価高は続いているとして「消費者マインドへの影響を注視する必要がある」とも語った。
■今期純利益は90%増に上方修正
また同社は24年2月期(今期)の連結決算(国際会計基準)で、純利益が90%増の270億円になりそうだと発表した。従来予想(79%増の255億円)から上方修正した。インバウンド需要の伸びや富裕層の消費が好調だったことが寄与する。
売上高にあたる売上収益は前期比13%増の4055億円(従来予想は15%増の4130億円)に下方修正した。
同日発表した23年3~8月期の連結決算では、売上収益が13%増の1916億円、純利益が前年同期比27%増の129億円だった。新型コロナウイルス関連の規制撤廃で消費意欲が改善したことが影響した。