【NQN香港=須永太一朗】29日の香港株式市場で、経営再建中の不動産の中国恒大集団株が急落している。一時は前週末比0.044香港ドル(21.35%)安の0.162香港ドルを付けた。ブルームバーグ通信が29日、「恒大が香港の裁判所から清算命令を受け取った」と報じた。嫌気する売りが出ている。恒大株はその後、売買停止になっている。
恒大株は朝方から下げが目立っていた。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版は28日、恒大の債務再編案について「海外の債権者集団と合意できなかった」と報じていた。香港の高等法院(高裁)は2023年12月の審理で判断を先送りにし、24年1月29日に最終的な審理を行うとしていた。
29日の香港市場では、恒大傘下の不動産管理の恒大物業集団と、電気自動車の中国恒大新能源汽車集団も下げている。両銘柄もその後、売買停止となっている。