日銀の内田副総裁が強調した「緩和的な環境」、その根拠を整理
日銀が大規模緩和の修正後も緩和的な金融環境を維持する姿勢を強調している。内田真一副総裁は８日、マイナス金利を解除しても「どんどん利上げをしていくようなパスは考えにくい」と語り、急激な金融引き締めへの転換を否定した。賃金・物価の好循環が実現する確度は「少しずつ高まる」と前向きな構えを示しつつ、性急な正常化を迫られるとの市場の観測をけん制したといえそうだ。
内田副総裁は８日、奈良県の金融経済懇談会に臨んだ。午前の挨拶では経済情勢への言及を最小限にとどめ、賃金・物価情勢や金融政策運営についての説明に多くの紙幅を割いたのが特徴だ。基調的な物価上昇率は2025年度に向けて２％に徐々に高まるとの...
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