【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇バイデン米大統領、日本製鉄のUSスチール買収に重大懸念表明へ
英フィナンシャル・タイムズ紙は13日、バイデン米大統領が日本製鉄のUSスチール買収計画に懸念を表明する予定だと報じた。関係者6人の話によると、岸田首相が4月10日にワシントンを訪問する前に149億ドル(約2兆2000億円)規模の買収に関する重大な懸念を示す声明を発表するとしている。大統領選を控え労組の票を期待した介入で、同盟国である日本の反発を招く恐れがあると伝えた。
(https://www.ft.com/content/7ff471b1-a3c6-4d3d-bc45-eb482f81d74d)
◇米大手企業CFO調査、9月前のFRB利下げ予想せず
米CNBCは13日、100社を超える大手企業の最高財務責任者(CFO)を対象にした4半期に1度の調査で米経済がソフトランディング(軟着陸)を達成すると48%が予想、1年前の3倍に増えたと報じた。連邦準備理事会(FRB)のインフレ目標2%は2025年まで達成せず、今年9月まで利下げに着手しないと多くが予想したとしている。80%を超すCFOはダウ工業株30種平均が4万ドルを突破して上昇するとみていることがわかったと伝えた。
(https://www.cnbc.com/2024/03/13/cfos-are-as-bullish-on-the-dow-and-fed-as-theyve-been-in-a-long-time.html)
◇泡状の米株式市場、「バブル」記事まだ少ない
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は13日、AI(人工知能)などの期待が過熱し米株式市場は泡状のようにみえるが、まだ「バブル」と言えない可能性があると報じた。2000年に崩壊したドットコム・バブル、サブプライムローンが問題になった2007年の信用バブルなどと比べると、ウォール・ストリート・ジャーナルで「バブル」との表現が使用された記事はまだ少ないとしている。「バブル」の話題が増えると、人間の性質として投資家が購入に慎重になると伝えた。
(https://www.wsj.com/finance/investing/frothy-u-s-stock-market-just-isnt-crazy-enough-to-be-a-bubble-11168f3d?mod=hp_lead_pos3)
◇米投資銀エバーコア、「ゴールドマン・ノース」に成長
英フィナンシャル・タイムズ紙は12日、ロジャー・アルトマン氏が創業した米投資銀行エバーコアが「ゴールドマン・ノース」に成長したと報じた。ゴールドマン・サックス、JPモルガン、モルガン・スタンレーのコア事業であるM&A(合併・買収)案件の売上高と、ウォール街の北側に拠点を置くエバーコアの売上高の差が縮小したとしている。事情筋の1人は「エバーコアは20年前のゴールドマンのようだ」と語ったと伝えた。
(https://www.ft.com/content/51c51a6d-4727-413c-98f9-458afdf51ed0)
◇米ダラー・ツリー1000店閉鎖、インフレと万引き増で
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は13日、米ディスカウント小売りのダラー・ツリーが今後2、3年で1000店舗近くの閉鎖を計画していると報じた。低所得者向けに商品あたり1ドル25セント(約185円)で販売するダラー・ツリーは約1万6700店を展開しているとしている。インフレと万引き増加が圧迫したと伝えた。
(https://www.wsj.com/business/retail/dollar-tree-books-more-than-2-billion-in-charges-plans-to-close-about-600-stores-in-first-half-47ae9b94?mod=hp_lead_pos2)
◇TikTok売却強制する法案、米下院が超党派支持で可決
米ニューヨーク・タイムズ紙は13日、米連邦議会下院が動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の中国の親会社に同事業の売却を強制し、売却しなければ国内での利用を禁止する法案を共和党と民主党の幅広い支持を得て可決したと報じた。安全保障をめぐる米国と中国の対立を深める動きだとしている。上院では慎重な意見もあり法案が可決されるか不透明、可決し法律になっても訴訟に直面する可能性があると伝えた。
(https://www.nytimes.com/2024/03/13/technology/tiktok-ban-house-vote.html)
◇内部告発者が自殺か、ボーイングの品質めぐる懸念に拍車
米ワシントン・ポスト紙は13日、内部告発した元従業員の自殺でボーイングの品質と安全に関する懸念に拍車がかかったと報じた。内部告発をめぐる裁判の証言録取を控えたボーイングの品質管理を担当した元従業員バーネット氏が遺体で発見され、自殺とみられているとしている。アラスカ航空が運航するボーイング機の一部側壁が吹き飛ぶ事故をきっかけに米当局が調査しているが、バーネット氏の死亡でボーイングの品質問題への注目がさらに高まったと伝えた。
(https://www.washingtonpost.com/business/2024/03/12/boeing-whistleblower-death-plane-issues/)
◇経済危機のナイジェリア、食料略奪相次ぐ
英フィナンシャル・タイムズ紙は13日、経済と安全の危機が深刻化したナイジェリアで食料の略奪行為が拡大したと報じた。全国で穀物倉庫の襲撃が急増したとしている。生活コストは年初から35%超上昇、1990年代半ば以来の水準に高騰したと伝えた。
(https://www.ft.com/content/8a69bc80-fa5a-4beb-8989-fbd04d2330ac)