【NQN香港=須永太一朗】格付け会社フィッチ・レーティングスは9日(アジア時間10日)、中国の信用格付けの見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更したと発表した。同社は「ここ数年の巨額の財政赤字や政府債務見通しの増加を受け、財政へのリスクが増している」としている。
格付けは「シングルAプラス」を据え置いた。フィッチは、不動産不況で地方政府が財政面で制約を受け、中央政府の財政負担がさらに大きくなるとみている。
中国の信用格付けを巡っては2023年12月、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスも「A1」(シングルAプラス相当)を据え置いた一方、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。