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今さら聞けないインド株の魅力 投資方法や注意点も解説!

【QUICK Money World 辰巳 華世】インド株への投資に関心が集まっています。インドは高い経済成長を続けており、株価上昇が続くことが期待されています。新NISAが始まり資産運用がスタートしたことで、有望な投資先の一つとしてインドに注目する人が増えています。今回は、気になるインド株について紹介します。

インド株、世界の投資家が注目

世界の投資家がインド株に熱い視線を送っています。経済発展に伴い上昇を続けるインドの株式市場ですが、主要株価指数のSENSEXは2023年12月に初の7万台を突破し史上最高値を更新しています。

人口増加に伴う経済成長が望めることで海外資金の流入が増えています。インド国立証券保管機関(NSDL)によると、海外勢の23年のインド株式市場への資金流入額は1兆6225億ルピー(約2兆8000億円)で、20年以来の高水準となりました。過去10年で見ても2番目に多い流入額でした。

日本でも新NISAがスタートし資産運用をする人が増え、有望な投資先の一つとしてインド株が注目を集めています。新NISAがスタートした24年1月には約1500億円の資金が新興国株式型のインド株投信に流入しました。新規設定のインド株投信も増えています。2月には三菱UFJアセットマネジメントが「eMAXISインド株インデックス」、3月には大和アセットマネジメントが「インド株インデックス」を設定しました。

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インド株高の原動力とは?

インドは長期的な経済成長が期待されています。その理由の一つは人口増加です。インドの人口は23年4月に14億2577万人余りに達し、中国を抜いて世界一になったと言われています。人口構造としても若者が中心で消費活動や生産活動の活発化が期待され内需主導型の経済成長が継続すると見られています。

2014年に誕生したモディ政権は、外国直接投資規制の緩和など積極的な規制緩和やインフラ整備に注力してきました。州ごとに異なっていた間接税体系を全国一律に簡素化し統一された「全国一律の物品・サービス税(GST)」の導入などもあり、海外直接投資が増大するなど海外資金がインドに流入しています。

人口増に伴う経済成長が持続するインドの実質国内総生産(GDP)は、2023年10ー12月期は、8.4%でした。13四半期連続のプラス成長となりました。国際通貨基金(IMF)はインドの名目国内総生産(GDP)が26年に日本を抜くとの見通しを示しています。

 

インド株に投資するメリット

ここではインド株に投資するメリットについて見てみましょう。

これまで説明してきた様にインドは今後も高い経済成長が見通されています。人口増を伴う経済成長の持続で、インド株の上昇も期待されています。

インド株への投資は分散投資の効果もあります。新NISAがスタートし多くの個人投資家が資産運用を始めています。個人投資家の資産運用の投資先として、日米株ファンドや全世界株ファンドなど投資地域が先進国が多くなる傾向があります。そこにインド株ファンドを組み合わせることで、新興国株を資産に組み入れることができ分散効果が高まります。また、インドの経済成長は国内要因の影響が大きいのでインド株は新興国の中でも先進国との連動性が低い側面があります。そういう意味で、インド株ファンドへの投資は分散効果が高まりやすいです。

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インド株に投資する際の注意点

インド株への投資には注意点もあります。インド株への投資は海外株への投資になるので、その国の政治や経済情勢に常に注意する必要があります。政治・経済情勢の不安定化や周辺国との関係が悪化するなど突発的なリスクはあり、そのあたりは常に意識していく必要があります。

持続的な経済成長や株価上昇が期待されるインド株ですが、インド株だけに集中的に投資することはやめましょう。資産運用で大切なことは分散投資を意識することです。どんな投資でもリスクがあるので、自分の資産を分散していくことが大切です。また、資産運用をするうえでもう一つ大事な視点として、長期的な目線を意識することです。短期的な株価の上下に惑わされることなく長期的な成長を見込んで長い目線での投資をすることも大切です。

 

インド株に投資する方法

経済成長に伴う株価上昇が期待され有望な投資先であるインド株ですが、残念ながら日本からインド株に直接投資をすることはできません。しかし、日本からでも以下の2つの方法を通じてインド株へ投資することが可能なので、その方法を確認しましょう。

投資信託を通じて投資

インド株に投資する方法の一つは、投資信託を通じて投資する方法です。インド株の投資信託はたくさんあります。インド株のSENSEXなど株価指数に連動するインデックスファンドインフラ関連やIT関連など特定の銘柄を集めて運用するアクティブファンドなどがあります。

24年1月に資金流入額が1番大きかったインド株ファンドは、大和アセットマネジメントが運用する「iFreeNEXTインド株インデックス」でした。このファンドは、インドの代表的な株価指数であるNifty50指数(配当込み、円ベース)に連動した運用成果をめざすインデックス型で、インド株の現物と先物を組み合わせてコストを抑制しながら運用しています。

2番目は、「HSBCインド・インフラ株式オープン」でした。インドのインフラ関連企業の株式に投資するアクティブ型のファンドで14年以上に及ぶ運用実績があります。

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ADR(米国預託証券)を通じて投資

もう一つは、ADRを通じたインド株への投資です。「ADR」はAmerican Depositary Receiptの略語で、日本語では米国預託証券と呼ばれています。ADRは米国市場で売買できる外国企業の証券のことで米国株式のように売買することができます。ただ、すべてのインド株がADRに上場しているわけではありませんので投資できる銘柄は限られます。

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まとめ

人口増に伴う経済成長が期待されるインド株への注目が高まっています。日本からのインド株への投資は、インド株への投資信託かADRを通じての投資になります。インド株への投資は分散投資効果が高まります。新NISAが始まり資産運用が本格化する中、インド株への投資を検討してみるのも一つの手です。

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著者名

QUICK Money World 辰巳 華世

2003年にQUICKに入社後、15年間勤務。約5年にわたり日本経済新聞社、日経QUICKニュース社(NQN)にて記者職に就く。QUICK退社後、フリーランスライターとして2020年より「QUICK Money World」に寄稿。


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