【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇パンデミック初期の勝者、時価総額233兆円失う
英フィナンシャル・タイムズ紙は8日、パンデミック(疾病の世界的流行)初期に時価総額を大幅に増やした勝者50社が時価総額を1.5兆ドル(約233兆円)削ったと報じた。S&Pグローバルのデータによると、時価総額100億ドル(約1兆5560億円)以上で2020年に最も株価が上昇した50社の大半はテクノロジー企業だが、それら50社の時価総額は20年末以降に3分の1以上減ったとしている。ズーム、ペロトン、テスラ、ショッピファイなどの株価がピークから大幅下落したと伝えた。
(https://www.ft.com/content/8faaafb4-e170-48ce-8957-9f93c0f41c4a)
◇「リセッション」と言わなくなった、企業増益が景気支える
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は8日、景気減速を示す統計が増えつつあるなか、企業の増益傾向が米経済を支え、リセッション(景気後退)観測が後退したと報じた。ファクトセットがまとめた米主要500社の第1四半期(1~3月)の1株当たり利益は前年同期比5.2%増とアナリスト予想3.4%増を上回り、見通しも強いとしている。S&P500種株価指数を構成する企業の決算説明会で「リセッション」という単語が使われたのは100回だけで、1年前の302回から大幅に減ったと伝えた。
(https://www.wsj.com/finance/corporate-profits-economy-recession-jobs-growth-069e2090)
◇米検察当局、テスラによる詐欺行為の有無を調査
ロイター通信は8日、電気自動車(EV)大手テスラが自動運転機能について投資家や消費者に誤解を与えた可能性があるとして、米検察当局は証券詐欺などに該当するか調査中と報じた。司法省はテスラとマスク最高経営責任者(CEO)の自動運転を示唆する説明や発言を調べているとしている。証券取引委員会(SEC)も運転支援システムの説明を調査していると伝えた。
(https://www.reuters.com/business/autos-transportation/tesla-autopilot-probe-us-prosecutors-focus-securities-wire-fraud-2024-05-08/)
◇仮想通貨会社FTX、債権者と顧客に全額返済へ
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は8日、経営破綻した暗号資産(仮想通貨)交換所FTXが政府を除く全ての債権者と顧客に金利をつけて資金を返済すると報じた。支払総額は145億~163億ドル(約2兆2500億~2兆5300億円)を見込んでいるとしている。多くの債権者の未払金は5万ドル(約778万円)未満と伝えた。
(https://www.wsj.com/livecoverage/stock-market-today-dow-jones-earnings-05-08-2024/card/ftx-creditors-will-be-repaid-in-full-crypto-exchange-s-estate-says-2GiVdD7neSWfUL1pe8Y5?mod=hp_lead_pos6)
◇ショッピファイの株価急落、弱いガイダンスで
米CNBCは8日、カナダ拠点のネット通販プラットフォーム会社ショッピファイの株価が急落したと報じた。第1四半期(1~3月)の決算は予想を上回ったものの、第2四半期の売上高と利益の見通しは弱かったとしている。株価急落で時価総額を200億ドル(約3兆1100億円)近く減らしたと伝えた。
(https://www.cnbc.com/2024/05/08/shopify-shares-plunge-18percent-on-weak-guidance.html)