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三菱ケミカルグループ(4188) 25/3期はコア営業増益となるが、従来予想を下回る見通し

QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2024/05/28)

・サマリー
 25/3期の連結コア営業利益について企業価値研究所では、従来予想を3000億円→2600億円(前期比25%増)へ引き下げる。半導体・ディスプレイ材料市場の底入れや産業ガス部門の好調持続などで大幅な増益となるものの、全般的な需要の下振れなどで従来予想には届かない見通しとなった。非経常項目の悪化などで純利益は減益となる見込み。続く26/3期以降は増収、増益を見込むが、長期的な成長を見据え、石化・炭素事業の再編が早期に具体化することを期待したい。

・アナリストの投資判断 ~割高感はないが、神経質な値動きが続く
 直近の株価は、総合化学メーカーの利益水準が一定程度回復するとみられる26/3期の当研究所予想連結PERで約11倍と、業界平均の10倍をやや上回る。一過性の要因を除くとコア営業利益は比較的底堅く推移しているため、割高感はないが、一段の評価上昇も難しい。業界再編の動きが具体化すればPER上昇のきっかけになるが、当面は現状程度の評価にとどまり、神経質な値動きが続くと考える。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

伊藤 健悟

シニアアナリスト

化学・繊維セクター担当


【プロフィール】
大阪大学経済学部卒業。山一證券入社、メリルリンチ日本証券を経て、現在に至る。
山一證券在籍時は個人向け営業に従事。マクロ、ミクロの両面からの事業環境・経営状況の分析に加え、その際に培った個人投資家の視点も重視しつつ、レポートの作成や講演などを行うことを心がける。


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