【松島 新(米ロサンゼルス在住)】
◇米株ボラティリティー異例の低さ、投資家が警戒
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は16日、米株式相場が長く膠着、市場関係者が神経質になっていると報じた。S&P500種株価指数は年初から14%近く上昇し、終値で最高値を29回更新するなか、米国株の予想変動率を示すVIX指数は先週12を下回り約5年ぶりの低水準に下がったとしている。2008年の金融危機で80を超える前の2005~07年の水準にも近く、穏やかな市場は続かない恐れがあると投資家は警戒していると伝えた。
(https://www.wsj.com/finance/stocks/investors-fear-long-stretch-of-calm-in-markets-cant-last-1a44152d?mod=hp_lead_pos1)
◇欧州委、アップルをデジタル法違反に初認定か
英フィナンシャル・タイムズ紙は14日、アップルが巨大IT(情報技術)企業を規制する欧州連合(EU)のデジタル市場法の初の違反認定を受ける見通しと報じた。欧州委員会は、アップルがアプリストアを外部開発業者に開放する義務に違反したと判断したとしている。
(https://www.ft.com/content/31a996d5-b472-4357-953e-ace078494604)
◇フランス株売り加速、政治不安で25兆円吹き飛ぶ
英フィナンシャル・タイムズ紙は14日、極右政権の誕生観測を背景にフランス株売りが加速、1500億ユーロ(約25兆2000億円)が吹き飛んだと報じた。CAC40指数は週間で6%超下落、2022年3月以降で最悪の週になったとしている。世論調査は、総選挙でマリーヌ・ルペン氏の極右「国民連合(RN)」の議席大幅増を示唆していると伝えた。
(https://www.ft.com/content/b9fdc199-0bfc-47f2-9356-86b2fd295e26)
◇株式分割ブーム再び、個人投資家に魅力
米CNBCは14日、1990年後半のインターネット・バブル期に増えた株式分割が再び増加傾向にあると報じた。1月末発表のウォルマートにはじまりエヌビディアやブロードコムなど幅広い業種の企業が株式を分割したとしている。理論的に時価総額への影響はないが、個人投資家の魅力になり、売買高は増え流動性が向上、株価に一定の影響があると伝えた。
(https://www.cnbc.com/2024/06/14/stock-splits-are-back-in-fashion-heres-why-and-which-companies-could-be-next.html)
◇マスク氏の巨額報酬、株主承認も新たな訴訟も
米ウォール・ストリート・ジャーナル紙は14日、米電気自動車(EV)大手テスラの年次株主総会がイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の巨額報酬案を承認、どう支払うか検討する必要があると報じた。現在の価値で480億ドル(約7兆5000億円)相当のストック・オプション報酬の承認で不透明感は消えたものの、新たな訴訟に直面する見通しだとしている。
(https://www.wsj.com/business/autos/tesla-elon-musk-pay-approved-court-9d32e03b?mod=hp_lead_pos2)
◇スウィフトさんのロンドン公演、英中銀利下げ後ずれも
米CNBCは14日、米人気歌手テイラー・スウィフトさんのロンドン公演で個人消費は上向き、イングランド銀行(英中銀)の利下げが後ずれする可能性があると報じた。多数の「スウィフティーズ」が8月の「エラス・ツアー」に向かい、大きい景気浮揚効果が期待できるとTD証券のアナリストがコメントしたとしている。金融市場は9月利下げを織り込んでいると伝えた。
(https://www.cnbc.com/2024/06/14/taylor-swift-london-eras-tour-delay-bank-of-england-rate-cut.html)
◇50%割引セールも、中国で高級ブランド値引き合戦
ブルームバーグ通信は14日、世界的な高級ブランドが中国で値引き合戦を展開していると報じた。ケリング傘下のバレンシアガのセール品値引き率は平均40%、ヴェルサーチの値引きは50%を超えたとしている。景気減速が家計資産を圧迫、高級ブランドが中国本土で直面している苦境を浮き彫りにしていると伝えた。
(https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-06-13/luxury-labels-slash-prices-50-to-lure-wary-chinese-shoppers)