三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の純資産総額(残高)が初めて5.5兆円を突破した。10日時点の残高は5兆5672億円と、国内公募の追加型株式投資信託(上場投資信託=ETF=を除く)で最大。2024年6月24日に5兆円を突破してから4カ月足らずで5000億円を積み増した。
運用コストの低さから人気の高い「eMAXIS Slim」シリーズの1本で、米S&P500種株価指数(配当込み、円換算ベース)に連動した運用成果を目指す。18年7月の設定以降、月次ベースで資金流入が続いている。新NISA(少額投資非課税制度)の「つみたて投資枠」「成長投資枠」どちらでも利用でき、年初から10月10日までの資金流入額(推計値)は1兆5555億円、年初来リターンは28.7%だった。好調な運用成績と継続的な資金流入が残高増加に寄与した。
QUICKのデータでさかのぼると、これまで残高が5.5兆円を超えたことがあるファンドは、同社が運用する「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(通称:グロソブ)の1本だけ。グロソブは最高で5兆7685億円(08年8月8日)まで残高を伸ばした。今回の5.5兆円超のファンドの出現は、グロソブの08年9月8日の残高(5兆5918億円)以来、およそ16年ぶりとなる。
歴代の残高最高額のランキングでは、同じeMAXIS Slimシリーズの「全世界株式(オール・カントリー)」(通称:オルカン)も3位につけている。残高が2兆円を超えたことがある6ファンドのうち、インデックス型はこの2本のみ。それ以外はすべて市場平均以上の運用成果を狙うアクティブ型(積極運用型)で、原則として毎月もしくは隔月で分配金を支払うタイプだった。
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