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三菱ケミカルグループ(4188) コア営業利益の見通しを小幅ながら上方修正。ただし、純利益の予想は減額

QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2024/11/08)

・サマリー
 25/3期の連結業績について企業価値研究所では、従来予想をコア営業利益2900億円→3000億円(前期比44%増)、純利益780億円→590億円(同51%減)へ修正する。石化製品などの事業環境は依然として厳しいが、ディスプレイ材料や医薬品などの好調により、コア営業利益は従来予想を小幅ながら上回りそうだ。ただし、非経常項目の悪化により、純利益は従来予想や24/3期実績を下回ろう。続く26/3期以降は着実な利益の伸びを予想するが、一段の構造改革進展や成長分野の拡大策に期待したい。

・アナリストの投資判断 ~当面は神経質な値動きが続く見込み
 当研究所の26/3期予想連結PERは直近で約11倍と、業界平均の10倍やや上回る。同社のコア営業利益は他の総合化学各社と比較しても着実に拡大する見通しで、割高感はないが、石油化学関連事業を取り巻く環境には不透明感が強い。このため当面は現状程度の評価にとどまり、神経質な値動きが続きそうだ。エチレン生産設備の合理化などが具体的に動き出せば、バリュエーションが切り上がる展開も見込めよう。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

伊藤 健悟

シニアアナリスト

化学・繊維セクター担当


【プロフィール】
大阪大学経済学部卒業。山一證券入社、メリルリンチ日本証券を経て、現在に至る。
山一證券在籍時は個人向け営業に従事。マクロ、ミクロの両面からの事業環境・経営状況の分析に加え、その際に培った個人投資家の視点も重視しつつ、レポートの作成や講演などを行うことを心がける。


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