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資生堂(4911) トラベルリテール事業の落ち込みが厳しく、業績予想を下方修正

QUICK企業価値研究所アナリスト 伊藤健悟(2024/11/21)

・サマリー
 24/12期通期の連結コア営業利益について企業価値研究所では、従来予想を510億円→380億円(前期比5%減)へ引き下げる。日本事業は想定以上に利益をあげているものの、米州やトラベルリテール、中国などの各事業が苦戦。従来、コア営業利益段階では増益を見込んでいたが、減益が避けられない見通しとなった。続く25/12期以降は日本事業や欧州事業での好調持続などで業績は拡大に向かう見込みだが、一段のコスト削減の進展などにも注目したい。

・アナリストの投資判断 ~一段の下値不安は小さいが、上値も限定的に
 中国市場での苦戦などが嫌気され、株価は9月下旬以降一段と下落。直近では当研究所の25/12期予想連結PERで22倍台と、トイレタリーセクターの平均を下回る。日本事業の好調で25/12期以降の業績回復が見込まれることもあり、一段の下値不安は小さいとみているが、中国での販売底入れが確認できるまでは上値も限られそうだ。当面はトイレタリーセクターの平均並みとなる24倍程度の評価が妥当であり、上値の重い展開が続くと予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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著者名

伊藤 健悟

シニアアナリスト

化学・繊維セクター担当


【プロフィール】
大阪大学経済学部卒業。山一證券入社、メリルリンチ日本証券を経て、現在に至る。
山一證券在籍時は個人向け営業に従事。マクロ、ミクロの両面からの事業環境・経営状況の分析に加え、その際に培った個人投資家の視点も重視しつつ、レポートの作成や講演などを行うことを心がける。


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