【NQNニューヨーク=川上純平】トランプ米大統領は1月23日、スイスで開催中の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で演説し、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策を念頭に「金利が直ちに下がることを要求する」と述べた。20日の大統領就任後、利下げについて言及するのは初めて。
トランプ大統領はFRBを名指しすることは避けたが、低金利を志向する同氏の考えが改めて示された。「金利は世界中で下がるべきだ。世界の金利は我々に追随すべきだ」とも述べた。FRBは28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開くが、物価上昇圧力が根強いことから市場では利下げを見送るとの見方が多い。
トランプ大統領は演説で「サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原油コストを下げるよう求めるつもりだ」との考えも明らかにした。高い原油価格がロシアとウクライナの戦争が継続している要因になっていると指摘し「もし価格が下がれば戦争は直ちに終わるだろう」と述べた。