QUICKは上場企業の2期先までの業績予想を示すツール「QUICK Forecast企業業績」を提供している。このツールで日経業種分類による2018年第1四半期終了時点(8月13日時点)の業績集計を行った。
2018年度通期の連結業績予想(金融を除く全産業345社ベース)は、売上高が前期比2.7%増、営業利益が同3.8%増、経常利益が同5.0%増、純利益が同0.7%減となった(表1)。営業利益は金融を除く29業種中、20業種で増益を予想。5月20日集計の期初予想と比較すると、精密機器とサービスが増益から減益に転じた(表2)。精密機器の減益は、オリンパス(7733)の訴訟に関する営業損失が主因だ。
今期の営業利益予想で期初時点からの変化率が大きい業種は、鉱業、非鉄金属製品、鉄鋼といった素材関連、電力やガスなどのエネルギー関連がある。プラスの変化率が大きい素材関連は増益率がさらに拡大する見込みだ(表3)。
表1.QUICK Forecast企業業績(今期予想)
表2.期初と直近の予想営業利益(今期予想)
表3.営業利益(今期予想)の期初からの変化率ランキング
また、来期2019年度の連結業績予想(金融を除く全産業345社)は、売上高が今期予想比で4.0%増、営業利益が同4.7%増、経常利益が同6.1%増、純利益が同7.0%増となった。金融を除く29業種中すべての業種で営業増益を予想する(表4)。
表4.QUICK Forecast企業業績(来期予想)
(注)表1と表4で金額の単位は億円。集計は、JPX日経400採用のうち、直近実績・今期予想・来期予想のデータが全て揃う銘柄を対象とした。集計日は8月13日
※QUICK Forecastは全上場企業約3700社のうち、必要なデータがそろわない一部の銘柄を除き、ほぼすべての銘柄をカバーしている。決算や業績予想の修正などに対応し、タイムリーに予想値を算出することができる。現在はβ版として提供しており、サービス内容は適宜、改善・更新される。QUICKの情報端末の「ナレッジ特設サイト」ではこのほかさまざまな決算情報のコンテンツツールを提供している。