超長期債との長期債金利差が、8月中旬をピークに緩やかに縮小している。
9月の日銀国債買い入れは「3~5年」と「5~10年」が8月対比で減額となる一方、「10年超」は前月から維持される見込みで、需給面から金利差は縮小しやすい。
日銀は7月末に政策の修正を実施したが、長期金利の上昇は小幅にとどまっている。3カ月物ユーロ円TIBORは4日、0.063%と2017年10月以来の水準まで低下した。銀行はTIBORを基準に貸し出すケースが多く、収益の悪化要因となる。運用難に苦しむ投資家の資金が超長期債に向かいやすいことも、超長期債利回りの上昇を抑えているようだ。(池谷信久)
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