大和証券は、今週18日の株式相場で日経平均株価と日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が同時に大きく上昇したのを受けて「相場の転換点を示唆している可能性がある」と指摘したリポートを公表した。
この日の上昇率は日経平均が1.41%で日経VIが3.54%だった。鈴木政博シニアクォンツアナリストは「日経平均の1%超の上昇とVIの3.5%以上の上昇が同時に起きる現象が、アベノミクス初期段階の2012年10月~13年4月に頻繁にみられた」と説明。鈴木氏は「あくまで過去の傾向」と前置きしつつ、09年以降で日経平均とVIの大幅な同時上昇は38回あり、その日から20営業日後の日経平均をみると上昇が32回、下落が6回で、平均の上昇率は+3.8%に達すると解説している。単純に今の株価に当てはめると、おおむね1カ月後に2万4300円ぐらいの水準が期待できる計算だ。
QUICK端末で日経平均が1%上昇かつVIが3.5%上昇した日を調べると、18日以前では2017年の11月1日が該当した。この日から20営業日後にあたる12月1日の日経平均は11月1日より1.7%高かった。(中山桂一)
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