26日の米国株式市場ではダウ工業株30種平均が1000ドルを超す過去最大の上昇となった。ただ、新たな材料は出ていない。前営業日まで4日続落し下げ幅が1800ドルを超えていたことで、短期的な買い戻しが入ったと見られている。
ジェットコースターのような株価乱高下の背景のひとつに、金融政策に対する市場とFRB間のギャップがある。FF金利先物が示す政策金利(グラフ青)は、2019年中の利上げを想定しているが、その後は利下げを織り込んでいる。一方、12月のFOMCは19年に2回、20年に1回の利上げを示唆していた(グラフ赤)。
■市場と当局の見通しにズレがある
過度なFRBの引き締めが市場の不安心理を高めている。19年1月のFOMCに向けては、FRBの金融政策に対する様々な思惑が交錯し、値動きの荒い展開が続きそうだ。(池谷信久)
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