こちらの中銀を巡ってはハトだけでなく青い鳥も飛び交っている。
トランプ大統領が2日にツイッターで「私はセントルイス地区連銀の調査局長であるクリストファー・ウォーラー氏を米連邦準備理事会(FRB)理事に指名することを嬉しく思う。彼は現職に就く前はノートルダム大学で教授を務め、経済委員長を務めていた」とつぶやいた。
さらに別のツイートで「欧州復興開発銀行(EBRD)のジュディ・シェルトン氏をFRB理事に指名することを嬉しく思う。ジュディはエンパワー・アメリカの取締役会の創設メンバーであり、ヒルトン・ホテルズの取締役を務めていた」ともつぶやいた。2名の空席があるFRB理事の人事をツイッターで表明したもの。シェルトン氏については、ブルームバーグが5月に「トランプ氏の非公式顧問を務めている、保守派エコノミストのシェルトン氏をFRB理事に指名することを検討」と報じていた経緯がある。
ホワイトハウスがパウエル議長を法的に解任できないか検討していたと伝わるなど、足元でFRB人事を巡ってトランプ政権が画策している報道が相次いでいた。セントルイス地区連銀のジェームズ・ブラード総裁がホワイトハウス関係者からFRB理事にならないかと提案を受けていたことも判明。トランプ大統領としては地区連銀総裁を理事として送り込むことを避けつつ、セントルイス地区連銀の幹部、EBRDの友人らを抜擢しそうな情勢だ。(片平正二)
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