フィデリティ投信が運用する毎月分配型の「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」(32315984)は、22日の決算で1万口あたりの分配金を前月より20円安い30円に引き下げた。昨年11月にも分配金を70円から50円に減らしており、1年ぶりの減額となる。今回の引き下げで分配金の水準は2005年3月に毎月決算に移行してから最低となった。
同ファンドの純資産総額(残高)は22日時点で9702億円と、国内公募の追加型株式投資信託(ETFを除く)の中で3番目に大きい。前回分配金を引き下げた直後は解約が膨らんだが、今年1~9月は月間で資金流入超が続き、残高が1兆円を回復する場面もあった。ただ、基準価額は値下がりし、22日時点は3714円と前年比で4.15%下落した。
フィデリティ投信は22日付のレポートで、分配金を引き下げた理由について「安定した収益分配を継続するとともに、中長期的な基準価額の上昇を目指すため」と発表した。
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「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」 の分配金について
(QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)