大和証券投資信託委託が運用する「通貨選択型 米国リート・αクワトロ(毎月分配型)」(04313156)が17日の決算で1万口あたりの分配金を前月より60円安い140円に引き下げた。2015年6月の設定以降、200円の分配金を出し続けてきたが、今回初めて減額に踏み切った。
同ファンドの投資対象は米国の不動産投資信託(REIT)。運用通貨の米ドルをブラジルレアルに切り替える「通貨選択型」で、さらにREITと通貨のコールオプション(買う権利)の売りを組み合わせる「カバードコール戦略」も活用しながら高い収益を狙う商品だ。大和証券や大手ネット証券などで販売され、17日時点の純資産総額(残高)は1183億円にのぼる。
大和投信は17日の発表資料で、分配金を引き下げた理由を「現在の基準価額の水準やインカム性収益の状況などを総合的に勘案した結果」としている。17日時点の基準価額(分配金支払い後)は5061円で、1年前と比べ29.19%、設定来では49.39%下落している。分配金の支払いや対円でのレアル安がマイナス要因となった。
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(QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)