QUICK資産運用研究所は2017年12月、全国の20~60代の個人を対象に「個人の資産形成に関する意識調査」を実施した。個人に資産形成の取り組み状況などを聞く調査は、16年12月に続いて2回目。日経リサーチを通じてインターネット経由でアンケート調査を実施し、5132人から回答を得た。 調査結果はQUICK Money Worldに順次掲載する。
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■つみたてNISA「知っている」は3割
調査を実施した昨年12月の時点で、今年1月からつみたてNISAが始まることを「知っている」と答えた人は29.4%だった。17年1月の個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」加入対象の拡大について聞いた前回16年12月調査では「知っている」が18.5%(今回調査は19.3%)だったので、認知度はつみたてNISAがイデコを上回っている。
年代別にみると、「知っている」と答えた人の割合が最も多かったのは60代の34.8%。一方、若い世代ほど「知っている」と答えた割合が低く、引き続き認知度向上の取り組みが課題になる。
■つみたてNISAの利用に前向き、20代は5割超
つみたてNISAの開始を「知っている」と答えた人に対して、実際に利用したいか聞いたところ、「利用したい」と「利用を検討したい」が合わせて33.1%だった。年代別にみると、20代はこの合計が5割を超え、利用に前向きな答えが目立った。
■つみたてNISAへの切り替えは慎重
既存のNISA口座を開設している人(開設しているが利用したことがない人も含む)に対し、つみたてNISAに切り替えたいかを聞いたところ、「切り替える」または「切り替えを検討している」と答えた人は合わせて17.3%だった。一方、「切り替えない」と答えた人が39.3%、「どうするか決めていない」も43.5%にのぼり、つみたてNISAへの切り替えに慎重な人が多いことがわかった。
■つみたてNISAの利用、「銀行で」が1位
つみたてNISAを利用するならどの金融機関で利用したいか聞いたところ、1位は銀行の32.3%だった。2位はネット証券(22.8%)年代別でも、すべての世代で銀行との回答が最も多かった。銀行以外では30~40代でネット証券の割合が高めで、60代は証券会社との答えが多くなった。
(QUICK資産運用研究所)